どの国で国際ローミングができるかは、加入した携帯電話会社と他国の携帯電話会社の契約、取り決めで使えるかどうかが決まります。 例えば、香港の携帯電話会社であるHKCSL携帯は台湾では繋がりますが、 同じGSM方式を採用していてもアフリカの数カ国では繋がりません。 これは香港HKCSLが台湾の携帯電話会社と相互乗り入れ契約があるものの、 アフリカの数カ国の携帯電話会社との相互乗り入れ契約がないからです。 例えば、東京の例で説明すると、地下鉄日比谷線が中目黒を過ぎても東横線で自由が丘や菊名まで行けるようなものです。 線路幅や電気系統の規格が同じなため、指揮命令つまり運行管理システムで制御されていれば、電車はそのまま走ることが出来ます。 国際ローミングもこれと同じ様な理屈です。 その一方、路線が違うために中目黒からの東横線は別料金がかかります。 日比谷線と東横線が相互乗り入れ契約を行っているから実現するのであり、国際ローミングもそういう感じなのです。 同じように3Gが始まる前の日本の携帯電話は、線路の幅も電気系統も違うので、 他の国の電話会社と仮に契約出来ても物理的に無理と言うことになります。 国際ローミングの場合、他の国に入っても番号はそのままですが、 本来自身の携帯にかかってきた電話を他国に転送することになるため、 毎回着信時には自国→他国へ転送される国際電話料金を自分自身が負担することになるのです。 そして常に携帯にかける方(発信者)は自国宛に国際電話をすることになります。 もっと分かり易く説明すると、例えば、日本の3G携帯を中国に持ちこんで使っているとき、中国国内からその携帯にかける場合は、 たとえ目の前にその携帯があったとしても、一旦日本へ国際電話しないといけないのです。この状態が「国際ローミング」です。 そしてこれが一番ネックなのですが、空港や展示会場等、一時的にネットワークが混んでいる場合には、 同時に通話を繋げられる回線数に上限があるため、中国の携帯電話会社は自社の携帯回線を優先して繋ぐようになります。 つまり、ゲストとしてネットワークに入れてもらっている状態の日本の3G携帯は、なかなか繋いでもらえない(=かからない)ということです。 よく誤解されるのですが、携帯画面上の電波の強さ表示(いわゆるアンテナマーク)とは関係がありません。 あれは受けている信号が強いかどうかであって、携帯会社が通話を繋ぐかどうかを表してはいません。 中国で使う限りは中国の携帯番号、香港なら香港の携帯番号で余計なコストをかけないで繋がりやすい「ホームナンバー」を推奨し、 一見便利な機能である国際ローミングは、条件によってはビジネスでは使わない方がいいというのが私たちの考え方です。 携帯でも固定でも、電話には所属している国があり、それぞれ国番号が付いています。そこをお忘れ無く。